導入事例02 人材派遣会社
契約スタッフのスキルアップと採用力の向上
社員数:30名 派遣契約スタッフ:300名 本社:東京都 営業拠点:全国6ヶ所
環境の変化
- IT関連企業を中心に若手労働者を必要としている。
- 今後の若手労働者人口の減少に伴い、優秀な若手派遣スタッフの 確保が難しくなってきた。
- 人材派遣業界も過当競争時代に入り、派遣スタッフの質が問われ出した。
経営者の悩み
- 派遣先企業の受託業務が日々高度化・複雑化しているのは肌で 感じていた為、契約スタッフのスキルアップに関しては早急に手を打ちたい。
- 契約スタッフは全国に散らばっており、しかも多業種の契約スタッフで ある為、どう手をつければ良いのか分らない。
- スタッフ定着の期間が短く、常に募集の費用がかさむ為、採用費の低減を 図りたい。
コンピテンシー活用の目的
- 全国に分散している契約スタッフのスキルアップを効率的に行う。
- 評価基準と育成制度を明確にする。
- 定着率を向上させることにより、採用費の低減を図る。
PART1
ステップ1
コンピテンシーを利用し、「出来るスタッフの行動例集」を作成。
ステップ2
これを加工し、「評価着眼点集」を完成させる。
ステップ3
給与とのリンク。
当初、社長はスタッフにとって少々厳しすぎる制度かなと思っていたが、 スタッフからの反応は上々であった。「どういう行動をすれば評価されるのかが明確になった」という声がほとんどだったという。
また、各地区のマネージャーからも「スタッフを具体的行動レベルで指導・育成できる」と好印象で受け止められた。
さらに、社長は具体的に作成した行動基準であればあるほど「旬」が短いと考え、評価着眼点を年に一度見直す事にした。
PART2
2年目は既に主旨・目的が理解され、着眼点の内容もレベルアップ。 この検討会に参加できる時点で「仕事のできる人」と会社に認定されているという空気が醸成されてきた。
ステップ4
「コンピテンシーと教育制度のリンク」
5段階評価を実施した後、評価を上げるための会社の支援策(=カリキュラム) を用意。
ステップ5
カリキュラムは自分自身で選択させること、さらに本人が選んで出席したという意識を根付かせるために、小額でも受講料を本人に負担させることにより、研修に対する受講姿勢を変えさせる事ができた。
ステップ6
受講姿勢にも新たな方針を持たせたこの教育制度は課題であった契約スタッフの スキルアップにも当然つながったが、結果的に会社としての採用力も向上させた。 優秀な契約スタッフの定着率アップや採用の際の契約スタッフに対する魅力度が 向上するという、副次的効果をも生み出したのである。
また、採用テストや入社3ヶ月後に実施するスキル測定テストの測定結果を 各拠点のマネージャー達によるセミナーにて分析、教育支援していくことにより、 一連の問題を改善させたのである。
ステップ7
コンピテンシー導入後の売上実績
このようにコンピテンシー導入効果は採用からスキルアップに至るまで幅広く良い影響を与えたのである。